たねと縄文-身近な遺跡と遺物展-

2019年12月14・15(土・日) には、メインイベントである企画展「たねと縄文-身近な遺跡と遺物展-」開催しました。廣澤さんと矢野さんの収集物をヒジノワに展示し、遺物を見学しながら私たちの暮らす地域の由来や縄文時代のこと、現代の私たちの暮らしのことを考えました。2日間で70名ほどの方が会場を訪れ、その都度廣澤さんと矢野さんが展示品の解説をしてくださいました。来場する方の中には、ご自身の収集物を持参したり、書籍を持参して質問する方の姿も見受けられ、熱心な意見交換が繰り広げられました。

14日(土)の午後は、矢野さんによるカラムシと瑪瑙(メノウ)のペンダントつくりワークショップが開催され10名参加が参加しました。

瑪瑙とは益子町の縄文時代遺跡からたびたび出土される石器の原料で、茂木町でも産出されます。無色透明のものや白色がかったり、赤味があったりと個体差がありますが、硬く、宝石のように美しい石です。

これをペンダントにするため、縄文時代に繊維として活用されたとされるカラムシを撚って紐を作りました。1~2時間ほど集中して作業し皆さん仕上がりに満足された様子でした。

今回の企画は、「縄文時代」を歴史文化の視点だけでなく「食」や「種(木の実)」等「暮らし」をテーマに開催しました。益子で縄文人が暮らした痕跡をたどりながら、現代の食文化や森づくり等自然との共生に重点を置いた暮らしを考える機会を提供することに重点を置きました。自分自身も自然の近くに暮らしていながら、自然と関わる機会の少なくなった私たちの便利な暮らしを見つめなおすきっかけになりました。この企画は、ヒジノワに集うメンバーが、それぞれの得意分野を生かしたものとなりましたが、今後も縄文をテーマにいくつかのカテゴリーで温めていけるとより深みが増すものと感じております。