報告2:11月18日・ヒジノワにて
大渓訪問の報告会を開催
中国語(繁体字)&日本語併記

ヒジノワの関係者に、メーリングリストで呼びかけて、11月18日に報告会を開催しました。私たちが大渓で、見て、学んで、交流させていただいてきたことを、多くの写真を投影しながらお話をしました。大渓のパンフレットや、購入してきた博物館発行の本なども、自由に見ることができるように並べ、参加のみなさんは、興味深そうに、手にとったり眺めたりしていました。もちろん、お土産にいただいたお茶と豆腐のお菓子も、その報告会で美味しくいただきました。参加者の中の5名が感想を書いてくれたので、次頁から紹介します。最後に、ご招待いただいた、鈴木稔、高田英明、鈴木潤子、簑田の感想をお礼もあらためてお伝えします。

*この感想集は、訪問時に交流座談会の通訳をしてくださった林育萱(通称Rinちゃん)に翻訳をお願いして、大渓の皆様へもお送りしています。この記事も両語併記でお届けします。

回到益子後,號召Hijinowa的相關人員,於11月18日舉辦此次大溪行的報告會。一邊聊著我們在大溪所見所聞、所學、所交流的內容,一邊分享大量的影像紀錄。現場同時擺放大溪的文宣品及購自博物館的書籍等供自由翻閱,許多與會者都十分感興趣地拿起來觀看。當然,也少不了與大夥兒一起在報告會上品嘗從台灣攜回的紅茶、豆干等各式伴手禮。
接下來除了將分享5位與會者針對報告會所寫下的心得外,此次承蒙受邀的鈴木稔、高田英明、鈴木潤子及我本人簑田也將再次傳達我們的謝意與感想。

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報告会参加者で感想を寄せていただいた方のメッセージ
與會者的心得分享
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船越 弘 Funakoshi Hiroshi
我與我太太分別在陶藝及織品&皮革的領域進行創作。我們很欣賞大溪活用歷史建物的方式。期望接下來也能透過各種形式的交流來互通有無。
私が陶芸、妻が布や革を使った品物を作っています。古い建築を生かした使い方が良かったです。
これからも交流を通じて情報を交換できたらと思います。

伊藤 奈菜 Ito Nana
身為里山地景設計師,平常從事讓里山地景能與未來進行連結的各種活動。近期組成Hijinowa竹子部,與夥伴們一起修整荒廢的竹林。這次聽取大溪交流分享會,從將先人所留下的古老事物,以適應現代的需求進行改造並加以活用一事中,感受到真正的文化傳承。我想所謂的風景,正是靠像大溪的大家那樣,熱愛自己所居住的城鎮,並且悉心地將在地文化傳承下去所打造出來的。從中也感受到許多益子這邊可以學習的地方。希望有機會也能將益子的風景介紹給充滿大溪愛的各位認識。期許在不久的將來能夠與各位見面。
伊藤奈菜と申します。里山ランドスケープデザイナーという肩書きで、里山の風景を未来につないでゆくための活動をしています。最近では、ヒジノワタケ部を結成して、仲間たちと荒廃した竹林を整備しています。大渓の報告会を聴いて、先人から受け継いだ古いものを、現代に合うようにアップデートしつつ活用されていること、そこに真の文化継承を感じました。風景とは、大渓のみなさんのように自分のまちを愛して、そこにあるものを大切に受け継いでいくことでつくられてゆくものだと思います。益子でも見習うべきことがとても多いと感じました。ゆくゆくは、益子の風景を、愛をもって大渓のみなさんに紹介したいです!近々お会いできるのを楽しみにしています。

南口 馥 Minamiguchi Bok(許 馥 HUH BOK)
大家好,我是益子町窯業技術支援中心的畢業生,目標成為陶藝家、初出茅廬的3字頭女性。想說這個位在台灣某處的城鎮,其在地人日常生活、工藝及創作景象等,似乎有著與益子町的相似之處,進而產生興趣,便與先生一同出席了這次的報告會。而我所感受到的共通點是兩地皆很重視獨具地方特色的創作一事,以及懷有對觀光客及他人的服務精神。我亦窺見人們不僅僅是透過語言,也靠著表情動作、飲食文化、建築及工藝等各種形式的交流產生連結的景象。對於其木工技術及小心翼翼呵護有千年以上歷史的大樹,感到肅然起敬並且留下深刻的印象。 望著幾個陶藝家們聚在一起,享受製陶的樂趣,其背影看起來像極了一幅美妙的藝術作品。
因為我個人很喜歡喝咖啡,所以最吸引我目光的是豆干隨著咖啡一起上桌。台灣的食物每一道看起來都相當美味可口,希望自己有朝一日能再次前往拜訪這個工藝城鎮。
晨間市場充滿了在日本沒有看過的新奇玩意,讓人感到刺激又有趣。
我覺得城市與城市之間的交流,一方面帶有國際交流之意,同時也透過文化將人們聚集在一起,是具有溫度的活動。這真是一場愉快的報告會,還享用了來自台灣的伴手禮茶點,感謝有機會參與其中。
こんにちは、私は益子町の窯業技術支援センターの卒業生で、今駆け出しで陶芸家を志している三十代の女性です。今回の報告会に夫婦で参加させて頂いて、台湾のとある町の方たちの暮らしの風景や工芸、ものづくりの情景を通して益子町との共通点があるように感じて興味を持ちました。私が感じた共通点は独自のものづくりを大切にしている町だということと観光客や人へのサービス精神です。
また、言語だけでなくゼスチュア、食文化や建築、工芸、というコミュニケーションを通して人と人が繋がっていく様子に平和なひとときを垣間見ました。木工技術や樹齢千年の大木を大切に保管されているのが印象的で、尊敬の念を抱きました。陶芸家の方達が一つの場所に集まって楽しんで作陶されておられる姿も芸術的で素敵な光景だなと思いました。個人的には珈琲が好きなので、お豆腐を一緒に添えて出されているのに最も興味を持ちました。台湾の食べ物がどれも美味しそうで、その工芸の町にもいつか又行ってみたいと思いました。朝市というのも日本では見たことないものばかりで、刺激的で愉しそうだなと思いました。「町」同士の交流は「国」という枠を取り入れながらも『文化』で繋がっていく、人と人が歩み寄るきっかけとなるような温かな活動であるように感じました。台湾のお土産のお茶菓子を戴きながらの楽しい報告会でした。ありがとうございました。

廣瀬俊介 Hirose Shunsuke
目前從事景觀設計的工作,曾於2008年造訪過台灣。當時我在由中原大學所主辦的研討會上以「深根於文化土壌中的風土」為題進行專題演講。
透過這次的交流報告,對於大溪木藝生態博物館、整個桃園市和C House等,在建築保存與活化再利用,以及針對視覺傳達設計相關的規劃理念其健全性與高成效相當感興趣。並對不以造型作為首要目標,而是建立在對源自西歐社會的現代主義設計的基礎技術掌握之上,設計出切合當地文化和現今課題的設計,其成果再藉由設施或地方來補全的作法產生共鳴。我覺得這跟對母語、漢字的理解程度似乎也有所關聯。
反觀日本,人們似乎把以模仿各地區的風景,或是仿效近代歐美國家所打造出的景觀當作是當地特色和在地化的體現。一直以來我都相當反對。希望能有機會進行交流的同時,共同討論這類相關的議題。
ランドスケープデザインを手がけています。台湾は、2008年に訪れました。その時は、中原大学主催シンポジウムで「文化の根底にある風土」と題して講演を行いました。
交流報告から、大渓木藝生態博物館や桃園市全体、C houseでの建築物の保存・活用や視覚伝達デザインについての計画思想の確かさと成果の質の高さに興味を持ちました。造形をデザインの第一の目的としていないこと、西欧由来の近代デザインの基礎技術の習得の上に地域性と今日の課題に即したデザインが行われ、成果が施設や地域を補完する部分となっていることに共感しました。母語、漢字に対する理解の深さも関係しているように思いました。一方日本では、地域の風物の模倣や、近現代の欧州や米国のデザインを模倣した成果の背景として地域景観を生かすことを地域性の顕在化、地域的と捉えているようです。私はそれに異議を唱え続けてきました。そんなことも議論しながら交流していければと思います。

加守田 泉Kamoda Izumi
我在益子町經營一間小小的麵包店。聽完這次的報告後,第一印象是台灣人真是充滿了幹勁。當有人想要做些新嘗試時,就會出現積極從旁協助的人,彼此凝聚在一起,讓夢想漸漸成形,真的是非常了不起。讓我興起了想到這個充滿活力的島嶼去一探究竟的念頭。同時也對於台灣的各式點心非常感興趣。
益子町で小さなパン屋を営んでいます。 報告を聞いて1番に思ったのは台湾の人たちは勢いがあるなぁということです。新しいことを始める人に前向きに協力する人の輪ができ、どんどん形になっていくのが素晴らしいと思いました。 私もそんな勢いのある台湾を是非訪れてみたいです。台湾のお菓子にも興味津々です。

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四位受邀者的心得分享
訪問させていただいた4名からのメッセージ

鈴木稔 Suzuki Minoru
一些關於參加大溪工藝週印象深刻的點:

・打開工場、座談會、市集等各種活動,製造出讓大家可以互動並且串聯在一起的機會
・活動的主視覺上有工房、工場的招牌,展覽空間、座談會現場的看板與展示、活動手冊、市集會場攤商的看板等都相當醒目
・善用留存在博物館及老街上的古老建物
・仍保有日常生活感,有著晨間市場、各式小型個人商店、餐飲店、醫院等各種設施隨處可見廟宇及參拜的人們
・河川、夕陽、吊橋、公園、農田等,有許多自然景觀
・對於客人的款待之心讓人欽佩

大溪是一個充滿自然景觀、又有著各種生活樣貌且能感受到歷史及文化的城鎮。對其在面對講求經濟效益、便利性、及效率的洪流中,仍搜索著屬於自我的生存之道一事留下深刻的印象。
我認為在面對未來的環境、工作型態、生存意義等課題,需具有哲學、思想與價值觀。期待這些能成為打造出大溪這個城鎮的基石。

 大溪工藝週について良かった点を挙げます。
・オープン・ファクトリー、座談会、マーケットなど、人が出会う場や繋がる機会が多いイベントが組まれていた。
・イベントのビジュアルが工房や工場のパネル、展示会場や講演会場のパネルや展示、パンフレット、マーケット会場の出店者看板など目立っていた。
・博物館や老街など古い建物を残して利用している。
・朝市、小さな個人商店、飲食店、病院など生活を感じる街並みが残っている。
・寺院、廟が街中にあり、参拝する姿を見かける。
・川、夕日、吊り橋、公園、農園など自然を感じる場所が多い
・ゲストへのホスピタリティが素晴らしい。

大溪は自然が豊かで生活が多様で歴史と文化を感じる街でした。
経済性、利便性、効率などの世の中の大きな流れに対して、オリジナルな道を探っている印象でした。
未来の環境、働き方、生きがいなどの問題に対して、哲学、思想、価値が必要だと思います。それらを土台に大溪の街づくりが行われることを期待しています。

鈴木潤子 Suzuki Junko
報告會讓我回想起在台灣期間受到的熱情款待,心中再次充滿感謝之意。在與C House的工作人員、夥伴們的互動以及所得到的關照中,腦海浮出日文裡「意気に感じる」一詞。
意気に感じる:受對方想做些什麼的心情激勵,進而也想做些什麼(weblio字典)
想做些什麼。為此尋求協助。回應對方的請求。大家同心協力來實現。就算是不可能的任務,依舊是一臉淡定,沉著以對,而且看起來還樂在其中。每個人似乎都對自己所扮演的角色(主動請求或是被請求)感到自豪。
我想這或許是一直以來被我們忽視的情感。對於能夠意識到這個損失並且感到遺憾也不失是件好事。一旦拋棄了就很難再重新找回,但我認為在我們前進的過程中,或許能以不同的形式再次尋獲。老實說,我不擅於大夥聚在一起聊天的場合,一直以來都儘量避開,但我想相信會有專屬於沉默寡言的人正好能派上用場的地方,接下來也打算積極參與像這樣的聚會。

 報告会を開催して、台湾滞在中の心づくしのおもてなしを思い起こし、あらためて感謝の気持ちでいっぱいになりました。C houseのスタッフ・お仲間の間でのやり取りやいただいたご配慮に、「意気に感じる」という言葉を思い浮かべていました。
・意気に感じる:相手の何かをしようとする心持ちに、自分も何かをしようという気になること。(weblio辞書)  何かをしたいと思うこと。そのために誰かに助けを請うこと。請われたことに応じること。そしてみんなで力を合わせて実現していくこと。たとえそれが無理難題でも飄々と解決に努め、それら全てに幸福を感じ楽しんでいるようでした。それぞれの人たちが、自分の置かれた状況(請い、請われるという状況)を誇りに感じていることが伝わってきました。これらは私たちが端折ってきてしまった気持ちかもしれないと思いました。その喪失を認識できて残念にも思えたのはよかった。一度捨ててしまったものを取り戻すのは本当に難しいですが、進む先でまた別の形で得ることができるかもしれないと思うからです。
人と集うこと、歓談することが正直苦手で、つい尻込みしてしまうのですが、こんな陰キャこそ役に立てることがあるかもしれないと信じて、そうした場にも極力繰り出していきたいと思っています。

高田英明 Takada Hideaki
光靠言語實在不足以表達對此次的大溪行所有相關人員的感謝之意。我覺得比起我們所居住的益子,大溪的人們似乎更加重視且投入在人與人之間的連結。
大溪一方面身為木材輸出流通、木工興盛之地,同時也匯聚了各式各樣、各種年齡層的創作者,彼此間相互交流。是我理想中的桃花源。
我們希望能打造一個居住友善又能享樂其中、相互提攜且彼此尊重,就如同大溪這樣的環境出來。多虧有你們為我指引出該前進的方向。

  • 添富木業社

規模比起益子或鄰近的木材行都來的大、能夠裁鋸大型木頭。放置木頭的平台較地面來的低,沒有使用堆高機。主要以吊掛的方式來移動木材。在日本,大多會有輸送帶來承接鋸下來的木頭,在這裡並未見到。不曉得是不是用手來接。在益子,有些小型的木材行也會這麼做,不曉得會怎麼來接住鋸斷後的大型木頭。

  • 搭建活動場地

C House的員工的工作態度令人欽佩。市集的攤位設計相當出色,雖然外型看似臨時搭建的帳篷,但都是實實在在用木頭打造出來的。搭建時好像是委託承包商,但拆除時是靠著C House 20出頭的女性員工們扛著槌子一一拆卸,令人印象深刻。其他時候也是,年輕的工作人員中,大多似乎才加入C House沒幾個月,互動中舉止親切、面帶微笑,沒有一絲不耐煩,工作效率又高,令人激賞。很高興能讓我一起參與活動後收尾的工作,感覺自己也成為C House大家庭裡的一員,謝謝大家。

 今回の大渓訪問をさせていただき、関係者の皆様には言葉では言い表せないほど感謝いたしております。私たちの益子よりも大渓のみなさんが、横の繋がりを大切にしながら楽しんでおられたようにおもいます。
大渓は木材の流通運搬や、木工で栄えた場所ではありますが、多種多様で年齢層の幅の広い作り手やクリエイターがおられて、交流されていて。とても私の理想とする地域でした。
私達も、大渓の皆さんのように、横の連帯と縦への尊敬をしながら、暮らしやすく、楽しめる場所を作っていきたいです。改めて、自分が向かうべき方向に灯りをてらしていただきました。

  • 添富木業社
    益子や近隣にあるような製材所よりも規模が大きく、大きな木を挽くことができる。木を載せる台 が地面より一段下がっていて、フォークリフトは使っていない。材木の移動は上から吊 る方法で行っていた。日本だと挽いた材を受けるローラーがあることが多いが、ここにはなかった。たぶん手で受けるのではないか。益子にも小さな製材所でそのようなとこ ろはあるが、このような大きな材を製材後に落とされるのをどのように受け取るのだろう。
  • イベントのブース設営
    Chouse の皆さんの仕事ぶりは素晴らしかった。マーケットのブースも、仮設テントのよう な形だけれど、しっかりと木製で作ってあり、素晴らしい。設営は業者さんに行ってもらったがようだが、解体はChouse の 20 代のスタッフの女の子たちがおもむろにハンマーを持ってきて解体していたのが印象的だった。他のことでも、Chouse の若いスタッフたちは、まだ入社して数ヶ月の人も多いのに、やりとりも丁寧だし、笑顔で嫌な顔一つせずに、仕事も早くて素晴らしかった。最後のイベントの片付けを手伝わせていただき、Chouseのファミリーになれたようで嬉しかったです。ありがとうございました。

簑田理香 Minoda Rika
當下,我正回想起C House、博物館及大溪居民們的熱情款待。首次的工藝週活動,理應相當忙碌,但卻絲毫未顯露出那一面,總是以笑容以待,讓我們萬分感激。雖然僅開過2次線上會議,其餘都只透過Messenger來聯繫,但感覺卻像是相識多年的老朋友般。今後也將繼續珍惜這難能可貴的緣分。
參考日本的「地方創生」,台灣則是於2019年將該年訂定為「地方創生元年」,善加利用各地方在地的歷史與資源,加速推動地域振興的腳步。…這句話寫在2020年1月與奕屏相約一起去看在東京澀谷Hikarie舉辦的「2020台灣地方創生展」的資料上,也曾在網路上看到過相關的文章。此次訪問大溪後,再次強烈感受到「不、恰恰相反,反倒日本各地應該來向台灣學習地域發展活動」才對。針對「為什麼會這麼覺得?」,以及此次參訪的感想,我想一併記錄下來。

  • 對於自己居住地的風土民情的尊重與理解
    行政機關(桃園市大溪)與民間機構都對於地域振興的基礎,在地風土條件(歷史、地理、文化、生活)有一定的理解,因此目標明確,形成一個穩固的軸心。而我認為木藝生態博物館居中扮演了將對在地風土的理解,傳遞給當地居民及觀光客認識的橋樑,從官方網站、出版品(期刊『一本大溪』、『風土溪望–The Prospect of Daxi Living』)到博物館所策劃的各種教育及文化振興項目,都可以感受到其推廣的力道。
  • 善加利用所擁有的
    正因為對在地風土條件有一定的理解,所以不選擇將老舊的建築物打掉重練,大溪木藝生態博物館也好老街也罷,都保留下原先所擁有的,重新整修後再善加利用。儘管此次的停留時間不長,但也能明顯感受到大溪木藝生態博物館儼然是一個當地居民可以自由來去的開放場域。建築館群的景觀也非常貼近大自然,坐在長凳上吃著便當,就感覺好像來到親朋好友家的院子般。也像是座公園。整個園區似乎對著所有人在說「歡迎」。在這裡長大的小朋友與年輕人,成長過程中能夠從最根本的地方去理解對當地來說什麼事是重要的。
  • 政府與民間,彼此是促進社區發展的夥伴
    在導覽打開工場及大溪老街過程中、對於美霞在介紹大家時,總是以「一起促進社區發展的夥伴」來介紹對方,印象相當深刻。以工藝為生的居民的工房、或是展示販售工藝品的店鋪等,掛上名為「街角館」的木製看板。那裡擺放了桃園市政府所發行、內容紮實的地方刊物「桃園誌」(自由索取)和博物館的傳單等,看似博物館的分館,同時也是社區情報發信與交流的據點。
    美霞還說到:「這個街角館的企劃,市府的三年補助已經結束,接下來,要靠民間自己的力量來維持下去。雖然或許能夠再次取得補助金,但我們想讓給新的下一棒去爭取」,這種不拘泥於自己這一代的同伴們,而是考量社區整體新陳代謝的想法,相當有參考價值。
  • 景觀、建築物、事業、以及人,有組織的連結
    大溪的風土文化正在被更新。
    回過頭看,總的來說,大溪的地域振興、社區營造似乎是相當具有組織性的;活用具有歷史價值的建築物、充分發揮地理、風土條件、重視當地傳統的木工工藝文化,再串聯起農業、飲食文化與教育等。我認為在這些努力下的成果,自然會帶動接下來觀光的發展。有組織性的連結外,再加上像美霞所率領的C House那樣,相當講究的創意人們越發活躍,必定能帶領大溪的風土文化往好的方向更新到下一個篇章。

 最後,我想聊聊打開工場活動中印象最深刻的「協大木器行」。走進店裡,印象最深刻的莫過於製作好的神桌,未經塗裝、以原木打造出的樣貌,直接擺放在一旁。會這樣做的原因是「為了讓客人能親眼看見是用了什麼樣的上等木材,並且檢查看看是否有裂縫或龜裂。顧客覺得滿意才將其買下是我所重視的。」一旦交易完成,會刻上顧客的姓名,接著再開始塗裝,進行最後的加工。木材的品質當然不用說,對於木工藝的精湛功力想必也相當有自信吧。關於木器行的經營,「是由家裡的人加上2、3位師傅一起經營,我們鞭策自己要製作出好的產品並且高價出售,以確保能支付得出師傅們的薪資。」負責人還說到,「我們必須做的不是像IKEA所生產的家具,而是只有我們才製作得出的產品。」
聽完這些描述,我覺得這也能用來比喻地方創生好的範例與不好的範例。明明不是什麼好東西,為了讓他看起來很出色,就在表面上點顏色,裝裝樣子…。若是其他地方成功帶動了些什麼,就算不是自己該做的事,也紛紛仿效…。
今後仍希望能繼續向大溪的大家學習,並且能有更深入的交流,讓那樣的地方創生、地域振興無法繼續橫行下去。

 在Hijinowa所舉辦的報告會簡報在此告一段落。
那就5月時益子町見囉!

Chouseと博物館のみなさま、街の皆様のあたたかいおもてなしを思い出しています。初めてのイベント期間中で、とてもお忙しい状態だったと思いますが、そんな素振りは見せず、いつも笑顔でもてなしていただいたこと、感謝の気持ちでいっぱいです。オンラインで2回、あとはメッセンジャーでのやりとりだけでしたが、本当に古くからの友人のように感じさせていただきました。このご縁を大切にしていきます。
日本の「地方創生」を参考に、台湾でも2019年が「地方創生元年」として位置付けられて、各地域で地域の歴史や資源を生かした地域振興の動きが加速している。・・・これは、2020年の1月に、イーピンさんと待ち合わせて観に行った、渋谷ヒカリエで開催されていた「2020台湾地方創生展」の資料に書かれていましたし、ネット記事でも見聞きしていたことです。今回の大渓訪問で、あらためて強く感じたことは、「いや、逆に日本の諸地域は、台湾の地方の動きにこそ、学ぶべき」ということです。「なぜ、そう思えたのか?」について、滞在中の感想を交えながら、記しておきます。

◎自分たちの地域の風土への尊厳と理解
行政(桃園市大渓)も民間も、地域振興のベースに、地域の風土(歴史・地理・文化・生活)の理解があり、だから、ブレがないし、しっかりとした軸があると思えました。地域の風土の理解を、市民にも観光客へも広めていく役割を担っているのが、大渓木藝生態博物館なのだと思いますが、ホームページも、出版物(定期刊行物『一本大渓』、『風土渓望-The Prospect of Daxi Living』)も、博物館で行われている様々な教育や文化振興の事業も、徹底した強さを感じています。

◎在るものを有効に活用する
風土への理解や経緯があるからこそ、古い建物を取り壊して新しい建物をつくるのではなく、大渓木藝生態博物館も老街も、在るものを保存し、整備して活用しているのですね。
また、短期間の滞在でしたが、大渓工藝生態博物館は、地域の人たちに開かれている場所になっていると感じました。建物群をつなぐランドスケープも、とても自然な感じで、ベンチに座って、お弁当を食べていると親しい親戚や友達の庭にいる様な気がしましたし、また、公園の様でもありました。エリア全体が、誰に対しても「ウェルカム」と言っているようです。そんな地区で育つ子どもや若者たちは、地域で大切なものは何か、本質的なところで理解ができる大人に育つと思います。

◎行政も民間も、まちづくりの仲間という意識
大渓でのオープンファクトリーや老街エリアを案内していただいたとき、陳さんが、様々な人を紹介する際に「まちづくりの仲間」という表現を使われていたのが、印象的でした。工芸を生業にしている人の工房や、それらを展示販売する店舗などに「街角館」の木の看板がかかっていました。そこには、桃園市が発行する骨太の月刊広報誌『桃園』(無料配布)や博物館のチラシなども置かれていて、博物館の分館の様でもあり、まちなかでの情報発信や交流の拠点となる案内所の様な役割を果たしているのですね。
また、陳さんは、こうもおっしゃっていました。「この街角館の取り組みは、3年間で市からの助成が終わるので、その後、民間で自立する仕組みを作りたい。また次の助成金ができるかもしれないけれど、それは新しいプレーヤーに譲りたい」という考えは、自分の代の仲間に固執せず、街に新陳代謝を起こすことを考えているようで、とても参考になりました。

◎有機的につながる、景観と建物と事業、そして、ひと。
その結果、更新されてゆく大渓の風土。
振り返ってみると、総じて、大渓の地域振興、まちづくりというものは、歴史的建物群を活かし、地理的・歴史的な風土を生かし、歴史ある木工という工藝を大切にし、そこにつながる農業と食文化や教育などが、とても有機的にリンクしあっているように見えました。その成果として、今後、おのずと観光の面でも盛り上がってくるのではないでしょうか。
また、その有機的な繋がりの上に、陳さんが率いるChouseのように洗練されたクリエイティビティが高い人たちの活動が活発になることで、大渓の風土は良い方向へ更新されていくのだと思います。

最後に、オープンファクトリーで最も印象的だった「協大木器行」で伺ったお話を伝えます。店内に入って印象的だったのが、製作された神棚が塗装をしていない無垢のまま置いてあること。その理由は「お客さんには、どれほど立派な木を使っているかを見てもらって、ヒビや亀裂が入っていないことも確認してもらう。それで納得して買ってもらうことに価値を置いているから」とのことでした。商談が成立したら、その人の名前を彫って、それから塗装をして仕上げていくそうです。木の質はもちろんのこと、木を扱う秘術にも自信を持っていらっしゃるのでしょう。また、経営については、「家族プラス2、3人の職人で経営していて、職人にきちんとお給料を払うために良いものを作り高く売ることを意識している」とのことで、「我々がやるべきなのは、イケアのようなものを作るのではなく、我々でしかできないことをやること」ともおっしゃっていました。
これらのお話は、地方創生の良い例と悪い例の比喩のようだとも感じています。良質なものではないのに、よく見せるために表面だけ塗装をして、見た目を整える・・・。他の地方で成功すれば、自分たちがすべきことではなくても、自分の地方でも真似したがる・・・。そんな地方創生、地域振興がまかり通らないように、これからも大渓の皆さんとしっかりと学びあって交流を深めていきたいものです。

ヒジノワでの報告会レポートは以上で終わります。5月に益子でお会いしましょう!

彙整、文責: 簑田理香

翻譯    林育萱